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7.リンドウ


エゾリンドウ (Gentiana triflora var. japonica) リンドウ科 多年草

秋の気配が深まるころ、林縁部にひっそりと咲くリンドウ。

あまり目立たず、写真をとろうにも、後ろが林で緑で暗いため、

なかなか良い感じには撮ることができないので、

撮影を避けてきました。

そして、リンドウさんはつつましいのか、

呼び止めてもくれませんでした。

でも、せっかく咲いているから、記録だけ・・・

と思って撮りはじめました。

撮っているうちに、どんどん引き込まれ、

どうしたら、リンドウさんらしさを表現できるか・・・

と思ったら、地べたに這いつくばったり、

上の方から撮ってみたり、

しばらくその周りで時間を過ごすことになりました。

色は、このブルーが主体なのですが、

たまに、トップ画像のような紫が現れます。

春先に芽が出始めるころには、

細い葉と茎から、ヤナギかな?

と間違えることもしばしば。

先の記事に描いたオオアマナに比べると、

まとまって咲くというよりは、独立した形で咲き、

しかし、ある程度、適した生育環境があるので、

一定のエリアにまとまって咲いています。

リンドウの根は、苦み成分が集結しており、消化器系の苦味強壮剤として使われます。

しっかりと、地に根差して、自分の中に入ったものを選り分け消化し、不要な物を出していく。

天からのエネルギーを、きちんと地に降ろしていく。

森と平地の境界に立つ姿は、現世と異界を繋ぐようにも見えなくはない。

わたしがたどり着いたリンドウらしさは、

花開いた様子ではなく、開きかかった様子です。

これから、何かを言わんとする様子。

実際に閉鎖花もあるため、すべてが咲くわけではなく、

咲かずに茶色く枯れていくつぼみもあります。

秘密主義なリンドウさん。

***

*引き続き要観察

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